人間用のシャンプーや石鹸を使用すると、犬の皮膚や被毛にダメージを与える可能性があります。
適切な犬用シャンプーを選ぶことで、犬は健康的に過ごし、美しい毛並みを保つことができます。
さらに、犬種や個体によってもおすすめのシャンプーが異なることがあります。
愛犬に合ったシャンプーを選ぶためのコツについて、現役トリマーの監修に基づいてご紹介します。
犬のシャンプーの選び方についてのポイント3選
それでは早速犬のシャンプー選び方のポイント3選をご紹介します。
①犬用シャンプーを選ぶこと(人間用は基本NGです)
犬の皮膚と被毛は人間とは異なるため、人間用のシャンプーを犬に使用するのは避けるべきです。人間用シャンプーには、犬の皮膚に刺激を与える成分が含まれることもあり、犬の皮膚のpH値が異なるため、適切なケアが必要です。 犬の皮膚は弱アルカリ性で、人間の皮膚の弱酸性とは異なります。
また、犬はほとんど汗をかかないため、皮膚表面の成分が残存しやすく、グルーミングの一環として自身を舐めることがあるため、不適切な成分が残留する可能性があります。
したがって、犬用に設計されたシャンプーを選ぶことが大切です。ナチュラルで高機能なシャンプーを選び、信頼性のある商品を選択しましょう。
②犬の毛質や皮膚のタイプに合ったシャンプーを選ぶこと
犬の皮膚や被毛の状態によって、適したシャンプーが異なるため犬の皮膚や被毛の状態に合わせてシャンプーを選ぶことが大切です。それぞれのタイプにあったシャンプーの選び方ですが、下記5点をチェックします。
- 犬の皮膚の状態に問題はないか
- 乾燥肌か、脂性肌か
- 臭いはどうか
- 被毛の状態(艶があるか、パサパサしていないか)
- 被毛が絡みやすくなっていないか
低刺激、無香料のシャンプーを選ぶこと
犬の皮膚に異常がある場合は、刺激を与える可能性のある着色料や科学物質を含まないシャンプーを選びましょう。また、香料も化学物質やアルコールを含むものがあるため、犬の嗅覚が非常に優れていることを考慮して、人口香料を含むシャンプーは避ける方が良い場合もあります。犬や人間にとって不快な感じや影響が出ることもあるため、注意が必要です。 総合的に、低刺激で良質なシャンプーを選ぶことで、犬の肌や体に負担をかけずに清潔で健康的な状態を維持することが大切です。
犬の毛質や皮膚タイプに合わせたシャンプーの選び方のポイント
【短毛種】におすすめのシャンプーの選び方
短毛の犬種は、硬い被毛が多く長毛犬に比べると皮膚が比較的丈夫な傾向にあります。皮膚を良好な状態で維持する為に、日々のブラッシングと、シャンプーを定期的に行なうことが健やかな状態を保つのに必要です。
皮膚のコンディションに合わせて、良質な保湿成分が多く含まれたシャンプーを選ぶことをおすすめします。
汚れや皮脂が落ちにくい犬種の場合、2度洗いがおすすめです。泡立ちが良く、汚れをしっかり落とせる、それでいて刺激の少ないタイプのシャンプーが適しています。
▼代表的な短毛犬種
チワワ(スムース)/パグ/ミニチュアダックスフンド/フレンチブルドック/ビーグル/ウェルシュコーギー/ラブラドールレトリバー/ドーベルマン/ダルメシアン等
【長毛種】におすすめのシャンプーの選び方
長毛の犬種は、皮膚が弱く、被毛が絡みやすい特性があります。絡まった被毛は皮膚の呼吸を妨げ、湿気や雑菌の増加を招き、皮膚トラブルの原因になります。そのため、定期的なブラッシングとシャンプーが必要です。▼代表的な長毛犬種
ポメラニアン/ミニチュアシュナウザー/ヨークシャーテリア/シーズー/マルチーズ/トイプードル/ボーダーコリー/アメリカンコッカースパニエル/ゴールデンレトリバー/アフガンハウンド等
【乾燥した感肌】の犬におすすめのシャンプーの選び方
乾燥した敏感肌の犬は、表皮がカサカサしていて、皮膚のバリア機能が低下した状態になっています。その為、外部からの刺激に特に弱く、かゆみや、赤みなどを伴う場合があります。乾燥した皮膚は、皮膚のターンオーバーが乱れていたり、食事や、生活習慣、生活環境が影響していることが一因と考えられます。
まずは、バランスの取れた食事と、運動、生活習慣や環境から変えてみると良好になる場合も多いです。皮膚の代謝サイクルを整え、皮膚の保湿を補助するケアを同時に行なうことが大切になります。
おうちで犬のシャンプーをする手順を簡単にご紹介します。 ▼おうちでシャンプー7つの手順
まずは用具の準備です。犬用のシャンプー、コンディショナー、シャンプーやコンディショナーを泡立てたり溶かしたりする際に使用する容器(バケツ、桶、ボール等)、顔周り用の柔らかいスポンジ、水気を取る為のタオルを洗い場に用意します。シャンプー後に犬の被毛を乾かす場所には、ドライヤー、ブラシ、くし等を事前に準備、セッティングしておきます。 犬の体全体をしっかり濡らします。耳の内側、肛門周り、陰部付近、前肢後ろ側、四肢先、その他汚れの強い部位には、シャンプーの原液を掌にとり、軽く泡立ててから塗布し、下洗いをすると良いでしょう。泡立てたシャンプーを適量手に取り湿布していきます。泡を全身にのばして、満遍なく泡を付けて行きます。優しく泡を揉み込み、汚れを浮き上がらせます。 泡を満遍なく塗布するだけでも大丈夫です。その際は、泡を塗布→濯ぐを3回から4回繰り返して下さい。数回繰り返すと、スッと泡が皮膚まで届くのが分かると思います。十分に洗浄出来ますので、皮膚の刺激が気になる場合にお勧めの洗浄方法です。 シャンプー後は洗浄剤の泡がでなくなるまでしっかりとすすぎ、シャワーを当てた時に、濯ぎ残しをしないようにします。シャンプー剤の濯ぎ残しがあると、かゆみや皮膚トラブルの原因になることもあるため、十分に 濯ぐ様にしましょう。顔周りの濯ぎは、目に直接シャワーからの水流が当たらないように、水圧を弱めて、頭の後ろ側から、シャワーヘッドを後頭部に近付けて、柔らかい水流で行います。シャワーの音等嫌がる場合は、柔らかいスポンジに水を含ませて、絞りながら濯ぐとやらせてくれる場合がありますのでお試しください。 ※原液で下洗いをした部位は、特にしっかりと濯ぎを行って下さい。 シャンプーの濯ぎが終わったら、容器の中に適量のリンス、またはコンディショナーを入れて、お湯で溶かします。液剤の玉が無くなるように、よく混ぜて溶かしましょう。そして、高い位置のある部位から少しづつ、被毛になじませる様に塗布します。原液は粘度がある為、そのまま塗布すると、塗布ムラになり易くなり、濃度が濃い分は濯ぎにも時間がかかってしまいます。 顔、頭部、耳、尾も掌に液剤を付けて馴染ませていきましょう。また、被毛が絡みやすい部位は、他の部位よりも念入りに塗布しておくと良いでしょう。被毛全体に馴染ませたら、シャンプーの時と同様に濯ぎをしっかりと行ないます。 タウェリングする際は、ガシガシ拭かずに、被毛の毛流にあわせて、タオルを軽く押し当てて、タオルに吸収させる様に行って下さい。被毛はたんぱく質で、水分を含むと弱くなる性質がありますので、ガシガシ、ゴシゴシ、擦るようにすると、被毛が傷ついたり、絡んだりする原因になります。優しく、毛流に沿って、タオルに吸収させるように水気を取る事がポイントです。 ドライヤーで乾かします。ドライヤーは温度を低く設定し、犬がストレスを感じないように注意しましょう。特に、目に温風が当たらないように注意しましょう。また、顔周りにドライングを嫌う犬が多い為、風圧を弱めたり、乾いたタオルをあてながら乾かすと良いと思います。どうしても顔周りを嫌がって、乾かすのが難しい場合は、タオルでしっかりと水気をとり、自然乾燥させても大丈夫です。被毛を乾かす際は、スリッカーブラシや、ピンブラシ等を用いて、被毛を梳かしながらおこなうと乾きやすくなります。この時、水分を含んだ被毛は、数本が固まって束になった状態になっているので、ブラシ等を使い、濡れた被毛の束をほぐして、被毛一本一本の間に空気の通り道を作り、ドライヤーの風を送るようにして乾かすのがコツです。 皮膚の乾燥が気になる場合は、タウェリングでしっかりと水気をとり、ブラシで優しく被毛を梳かした後に、自然乾燥させることで、乾かし過ぎを防ぐことも出来ます。この場合も、犬が寒くない温度に室温調整する事と、乾いた後は全身の被毛をブラッシングし、しっかりと櫛が通るように仕上げて下さい。長毛種の場合、乾ききった後に、被毛に櫛が通る状態に仕上げていないと、被毛の絡み、もつれ、毛玉の原因になりますので注意しましょう。 今回ご紹介したシャンプーの方法は一例です。健やかな皮膚、被毛を保つ為に、定期的にシャンプーをする事をお勧めしています。優しく、ソフトに犬を扱うことが一番のポイントです。はじめて犬のシャンプーをする方は是非参考にして頂ければと思います。
ワンちゃんの肌はとてもデリケート…
- 敏感肌のペットにも安心な低刺激!おうちのシャンプーの仕方を簡単にご紹介!
1.シャンプーに必要な備品を
2.シャンプーの泡立て
シャンプーをしっかり泡立て(容器等にシャンプーの原液を入れ、強い汚れの場合3倍から5倍、通常で5倍から10倍、軽い洗浄の場合は10倍から15倍希釈位を目安にして下さい)をします。お湯の温度設定、調整"38℃前後"を行います。犬がストレスを感じないよう、お湯の温度は犬の体温程度を目安にしましょう。お顔周りを洗ったり、濯いだりする様に、柔らかいスポンジも用意していると良いでしょう。
3.シャンプー(シャンピング)
4.濯ぎ
5.リンスまたはコンディショナー(リンシング)
6.タオルでの拭き取り(タウェリング)
犬の被毛の流れに沿って、優しく、上から下に被毛を軽く絞りましょう。タオルで拭く前にある程度の水気を落としておきます。その後、タオルに染み込ませるようにして、皮膚と被毛の水気をとります。
先に、犬用の給水タオルや、ハンドタオルなどの小さめのタオルで水気を吸収させてから、バスタオルでしっかりと水気を吸収させるなど、数回乾いたタオルで行なうとよいかと思います。ドライヤーで乾かす前に、出来るだけ水気を取る事で、ドライヤー(ドライング)にかかる時間を短く出来ますので、しっかりとタウェリングする事をお勧めします。
7.ドライヤーで乾かす(ドライング)
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